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ちらしの裏側に書くようなどうでもいい事を書き綴る場所。 そして同意者を得たい、そんな人。
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意味も分からずに交わした永久の約束
その重みを知った今
それでも二人 影を重ねてる
誰かに決められたこの道でも
君とだから鼻歌交じりで歩いてくよ


もしも
もしもの話だけど
私と君と 遠く離れた場所で育っていても
きっと私は君を見つけたよ
きっと君は私を探したよ



もしもの話だけど



「もしも君がいなければ」 1
ヴァイル×レハト
レハトが幼少期に回収されていたらというIFの話。
詳しくは前の記事http://akatukiya.blog.shinobi.jp/Entry/126/をご覧下さい。





毎日まいにち勉強ばかりでつまらない。ちょっと教師から逃げたくらいで母上殿はお説教してくるし。やっと逃げたと思ったら兄さん……じゃないや、タナッセもお説教――というより嫌み言ってくるし、もう本当にやだ、つまんない。
「ここまで来れば大丈夫だな」
中庭にやってきた私は独り言ちて近くにあった樹によじ登る。この樹の上こそ私の目指す目的地!――まぁ、ただの昼寝場所だけども。
いつものように僅かな出っ張りに足をかけ、腕の力も使って上を目指す。昔こそ幼馴染み3人に手伝ってもらわなければ登れなかったものだが、今ではきっと一番に上手に登れている……はず。
「でもユリリエは今は大人しいけど凄かったし今も私より上手かも。タナッセはひょろいから絶対無理だな」
でもって
「私は君にも勝ててるかな」
私の昼寝場所――籠状に広がっている枝群の根本――にいるのは
「レハト、遅い!」
「ヴァイルが早過ぎるんだ」
「俺、すっごい待ったんだから!」
外にはねた黄緑の髪、透かした葉っぱみたいな色した緑の目。何処を暴れてきたのか青い上着には沢山葉っぱをつけている。
ぷぅぷぅと文句を言う彼こそが時期国王たる徴を持つ寵愛者様であり、私の遊び仲間である。
「あ、髪に枯れ葉いっぱい付いてる」
「え、ホント?」
表情がころりと代わり、目を丸くする。ヴァイルに「取って」顔を突き出されたので前髪に絡まった葉っぱを取り除く。ついでに肩に着いていた葉っぱも払ってやった。ある程度取ってやるとヴァイルは礼を言いつつ、枝に背を預け溜め息をついた。
「なんかさ、みんなソワソワしてるんだよね」
「あと二ヶ月で時期国王が成人するんだから仕方ないよ、嫌でも色々変わるんだからな」
「ふーん、やけに冷静だなー」
レハトいつもそうだけど、と彼は笑い飛ばす。
「ヴァイルも不安なのか?」
「んー、不安、っていうか、……――よくわかんない。実感が全然無いから」
言って、彼は私をチラチラと横目で見てくる。「レハトはちゃんと理解してる?俺たちが大人になるってこと」
「してるよ。私たちの関係が変わる事、分かってる」
だったらいいんだけど、と言いながらも彼は何処か納得いかないような渋面を作る。
彼が何を言いたいか、大体はわかる。私たちは二ヶ月後にはこんな場所には居られない。だが、この距離感が変わる訳ではなく、いや、一層近付くのだろう。二ヶ月後の私たちは親友ではなく
「王と王配になる」
私が言った途端ヴァイルがびくりと震え、何処からか拝借してきていたらしい果物を手から落とした。慌てて拾おうとするものの、それは私の近くまで転がってきた為、ヴァイルは動きを止める。
「美味そうだな」
私の足に当たって動きを止めた赤い果実を掴み、一口かじる。「それ、俺の!」ヴァイルが不満げに私を見てくるが気にしない。……あぁ、残念、少し酸っぱい。ま、これはこれで美味いから良しとしようじゃないか。
「代わりに私の菓子を分けてやるから怒るなよ」
上着のポケットに手を突っ込み、友達のサニャちゃん―私の部屋付き侍従なんだが―から貰ったナッツ入りのケーキが入った包みを取り出して、渡してやる。
「お、美味そうじゃん。よし、特別に許す」
包みを開いたヴァイルは早速二つに割るとかじりつく。どうやらお気に召したらしく、あっという間に平らげてみせた。「あの、あと半分貰ってい い?」控えめに聞く割には既に半分に割ってるという所業はなんだ。私が仕方なく承諾してやると嬉しそうに笑って、今度はちまちまと食べ始める。そんなに美 味いなら、また後で貰いに行こうか。
「王様になったら、もっとお菓子作らせようかな。そういう部所大きく作ってさ」
「ははっ、悪くないな。……しかし君は王に選ばれるつもりでいるのか?私かもしれないだろ?」
冗談めかして私が言うと「別に選ばれるつもりとかじゃないよ」最後のケーキの破片を口に放り込みながらヴァイルは溜め息混じりに答えた。「俺としては、さ」ヴァイルは言って、指に付いたケーキの欠片を払いながら目を伏せ
「レハトと一緒にいられるならどっちでもいいんだ」
「……ヴァイル」
言うようになったもんだ、と思ったら、あっという間に耳まで赤くして「やっぱりなんでもない、忘れて」なんて、あぁ、君は本当に可愛いな。
「私もヴァイルがいるなら何でもいいよ、何処でも行く」
「あっ、……うん、そう、そっか」
「うん、そう」
そろそろと伸ばされてきたヴァイルの手を見つけ、私も手を伸ばす。互いに目を合わせ、クスクス笑いながら手を握り合った。

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ただの変態。そして厨二病患者。更に重箱の隅を突つき隊。
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