ちらしの裏側に書くようなどうでもいい事を書き綴る場所。
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「命ある身が悲しい」
「命なき身が悲しい」
「でも、だからこそ出来る事もある」
とあるマスターとボーカロイドとのさよなら。
この作品は<a href="http://piapro.jp/license/pcl/summary">ピアプロ・キャラクター・ライセンス</a>に基づいてクリプトン・フューチャー・メディア株式会社のキャラクター「KAITO」を描いたものです。
「命なき身が悲しい」
「でも、だからこそ出来る事もある」
とあるマスターとボーカロイドとのさよなら。
この作品は<a href="http://piapro.jp/license/pcl/summary">ピアプロ・キャラクター・ライセンス</a>に基づいてクリプトン・フューチャー・メディア株式会社のキャラクター「KAITO」を描いたものです。
きみのうた
うっすらと開く目には既に光が無い。わずかな呼吸音だけが少女が生きている事を証明している。
少女はまもなく訪れる死を待つ人間である。
薔薇色だった頬は、雪のように冷ややかに。
微笑んでいた唇は、もはや動かず。
自慢だった長い黒髪は、輝きを消して。
目を閉じれば終わる。
少女はそれを知っている。だから、どれほど眠くても目を閉じはしないのだ。
まだ死にたくはない。
まだ。
まだ君といたいの。
少女の視線の先には青年がいた。ボーカロイドと呼ばれる歌唱特化型アンドロイドだ。名はカイト。青い髪に青い目、白いコートを羽織った美青年である。
「マスター……」
カイトが少女の手を握る。
「……」
少女は唇を動かす。かすれた声が、わずかに漏れ出たが、それは言葉にはならず音となる。
「……はい」
だがカイトは頷いた。名を呼ばれたのだと分かっといたから。
「……」
再び少女の唇が動く。今度は音すら出なかった。それでもカイトには分かった。
「…………っ」
うたをきかせて。
「……は、い」
カイトが静かに歌い出す。それは子守唄、少女が最初にカイトに教えた歌。
少女の顔にわずかに喜色が浮かび、けれどカイトの声がすぐに止まる。
「……っ、……ま、すたぁ……!!」
横たわる少女の体に、カイトは覆い被さるように抱く。
冷たい。ひどく冷たくて固い。まるで機械のようだ。
「もしも生まれ変わったら」
もしもの話が嫌いなあなた。
「次は最後まで一緒にいてください」
また迷惑をかけてしまうかもしれないけれど。
「生まれ変わっても忘れないで、この歌を、この声を」
俺には歌しか無いから。
「きっと会えます」
確証はないけれど。
「絶対会えます」
自信があるんです。
「大好きでした」
世界中であなた一人。
「これからも大好きです」
世界中であなた一人を。
「おやすみなさい、マスター」
二人並んで過ごした日々は
とてもとても短くて
でも生まれた思い出は沢山ある
それは春の太陽に似ていて
柔らかくて 暖かくて 幸せで
声が届いていますか
最後の声が
あなたへ届ける最後の思い
この歌を魂にどうか刻んでいて
二人並んで過ごした世界
とてもとても小さくて
でも生まれたモノガタリ忘れられない
それは秋に照る月に似ていて
静かだけど 輝いてて 美しい
歌が届いていますか
最後の歌が
あなたに伝える最後の思い
この愛を魂にどうか刻んでいて
おやすみ
次は二人一緒に眠りたい
「あいしています」
うっすらと開く目には既に光が無い。わずかな呼吸音だけが少女が生きている事を証明している。
少女はまもなく訪れる死を待つ人間である。
薔薇色だった頬は、雪のように冷ややかに。
微笑んでいた唇は、もはや動かず。
自慢だった長い黒髪は、輝きを消して。
目を閉じれば終わる。
少女はそれを知っている。だから、どれほど眠くても目を閉じはしないのだ。
まだ死にたくはない。
まだ。
まだ君といたいの。
少女の視線の先には青年がいた。ボーカロイドと呼ばれる歌唱特化型アンドロイドだ。名はカイト。青い髪に青い目、白いコートを羽織った美青年である。
「マスター……」
カイトが少女の手を握る。
「……」
少女は唇を動かす。かすれた声が、わずかに漏れ出たが、それは言葉にはならず音となる。
「……はい」
だがカイトは頷いた。名を呼ばれたのだと分かっといたから。
「……」
再び少女の唇が動く。今度は音すら出なかった。それでもカイトには分かった。
「…………っ」
うたをきかせて。
「……は、い」
カイトが静かに歌い出す。それは子守唄、少女が最初にカイトに教えた歌。
少女の顔にわずかに喜色が浮かび、けれどカイトの声がすぐに止まる。
「……っ、……ま、すたぁ……!!」
横たわる少女の体に、カイトは覆い被さるように抱く。
冷たい。ひどく冷たくて固い。まるで機械のようだ。
「もしも生まれ変わったら」
もしもの話が嫌いなあなた。
「次は最後まで一緒にいてください」
また迷惑をかけてしまうかもしれないけれど。
「生まれ変わっても忘れないで、この歌を、この声を」
俺には歌しか無いから。
「きっと会えます」
確証はないけれど。
「絶対会えます」
自信があるんです。
「大好きでした」
世界中であなた一人。
「これからも大好きです」
世界中であなた一人を。
「おやすみなさい、マスター」
二人並んで過ごした日々は
とてもとても短くて
でも生まれた思い出は沢山ある
それは春の太陽に似ていて
柔らかくて 暖かくて 幸せで
声が届いていますか
最後の声が
あなたへ届ける最後の思い
この歌を魂にどうか刻んでいて
二人並んで過ごした世界
とてもとても小さくて
でも生まれたモノガタリ忘れられない
それは秋に照る月に似ていて
静かだけど 輝いてて 美しい
歌が届いていますか
最後の歌が
あなたに伝える最後の思い
この愛を魂にどうか刻んでいて
おやすみ
次は二人一緒に眠りたい
「あいしています」
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