ちらしの裏側に書くようなどうでもいい事を書き綴る場所。
そして同意者を得たい、そんな人。
カレンダー
カウンター
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
しらなくていいことしってしまった私と、アイスの王子様のとある一日。
この作品は<a href="http://piapro.jp/license/pcl/summary">ピアプロ・キャラクター・ライセンス</a>に基づいてクリプトン・フューチャー・メディア株式会社のキャラクター「KAITO」を描いたものです。
この作品は<a href="http://piapro.jp/license/pcl/summary">ピアプロ・キャラクター・ライセンス</a>に基づいてクリプトン・フューチャー・メディア株式会社のキャラクター「KAITO」を描いたものです。
アイスの日
今日は何日だったかと思って、カレンダーに目をやる。
5月9日。
どうやら何かの記念日らしく、用事を書き込む欄に小さく何か書いている。
その小さな文字を読んだ瞬間、私は今日の星座占いを思い出した。
今日は何かと振り回されそう。ラッキーアイテムはウェットティッシュ。
「マスター!」
声がして振り向くと、にこにこと笑う青年がいた。ボーカロイド、いや、アイスの王子様、カイトだ。
「マスター!今日はアイスクリームの日です!食べにいきましょう、31に!」
「うん、言うと思ったよ」
パンツ事件の後から、どうやら私はアイスクリーム係になったらしく、やたらとアイスクリーム屋に着いてくるのを要求されるようになったのだ。ミクもカイトもアレな髪色とアレな服装だが、近所の方は慣れたらしく最近は無反応なので一人で行ってもいいだろうに、カイトは断固として一人では行かなかった。
カイト曰く
「一人で食べるより二人で食べた方が美味しいじゃないですか」
そりゃあ味見と称して私のアイスを半分取っていくからだ。まぁ、私は一個丸々食べるとお腹壊しちゃうから取って貰った方がいいんだけども。
「着いていくのは私じゃなくていいんじゃないの?」
アイスクリームの日について何やら語っていたカイトに向かって、ボソリと言うとカイトは嘆息をつく。
「ママさんは忙しいみたいで、メイコのマスターは男二人でアイスを食べるのが嫌、レイカちゃんはまだ三歳ですし、メイコは甘味自体駄目で、ミクは……、ネギにディップするんです」
凄いよ、ミク。どんな味か、私想像できないよ。
「あれ?自分のマスターは?」
私はミクのマスターであって、カイトのマスターではない。カイトのマスターは私のパパだ。
「アイスを食べる暇があるなら調整させろと言われてから誘う勇気がありません」
がくりと項垂れた姿に哀愁が漂っている。「マスターにはアイスクリームの凄さがわからないんだ」とモゴモゴ言うカイト。
「つまり消去法で私しかいないのね」
それはそれで何だか悔しい気がする。というか面倒を押し付けられてる気がする。
「そ、そうじゃないです!確かに他の人は皆断ってましたけど、でも、俺はやっぱりマスターが一番いいんですって!」
「えぇ?私の何がいいのよぅ。私のアイス、半分取れるから?」
「それもありますけど!」
あるのかよ。
「マスター」
「はい?」
カイトは大きく深呼吸をすると、なんだか優しい……否、訂正しよう、いやらしい笑みを浮かべて私に一歩近づいた。
「俺、マスターが好きなんです」
「はぁ、それはそれは」
そんな事知ってる。私だってカイトは好きだ。私の家族なんだから。
「………………あれ?」
「ん?なに?」
「メイコマスターから聞いたんだけどなぁ。これを言ったら大抵の女性は言う事を聞くって」
は?
「何か間違えたかな」
「………………カイト」
「え!?あっ!?」
「フルボッコにしてやんよ」
時間経過中
「ごめんなさいマスターもう絶対しません」
「うん、今度したらケツにネギをぶっさすから」
「っっっっ!そっ、それだけは止めてください!!」
青くなったカイトはガタガタと体を振るわせた。私は握っていた得物、ネギをテーブルに置いて、正座しているカイトに近寄る。
「な、なんですか?」
強張る笑顔をするカイトの手を握って、ぐいっと上に引っ張る。「うわ」と声をあげてフラリと立ち上がるカイト。体勢を整えたところで、私はカイトの顔を覗き込んだ。
「マスター?」
「なんだかよく分からないけど」
私は言う。
「私でいいって言うなら一緒に何処へだって行くよ、約束してあげる」
「う」
何故か唸るアイス星の王子。
どうした、下痢か。
「なぁに?」
「マスター、ずるい」
「は?」
「そんな風に口説かれたら、俺、お嫁に行けない」
「…………」
よし、何から突っ込もうか。ネギにしようか。
「マスター、マスター!」
「はぁ、なんですか」
「有り難う御座います!美味しいです!」
「あぁ、うん……」
そう言って、アイスクリームの王子様は笑った。
結局、31に連れてきてあげた私は極度のブラコンに違いない。シスコンでブラコンって致命傷だ。
でも、これだけは神に誓おう。
私は口説いてなんかいない。
「マスター、マスターのやつ味見してもいいですか」
「好きにしてよ、王子様」
「え?」
(じゃあマスターはお姫様ですか)
今日は何日だったかと思って、カレンダーに目をやる。
5月9日。
どうやら何かの記念日らしく、用事を書き込む欄に小さく何か書いている。
その小さな文字を読んだ瞬間、私は今日の星座占いを思い出した。
今日は何かと振り回されそう。ラッキーアイテムはウェットティッシュ。
「マスター!」
声がして振り向くと、にこにこと笑う青年がいた。ボーカロイド、いや、アイスの王子様、カイトだ。
「マスター!今日はアイスクリームの日です!食べにいきましょう、31に!」
「うん、言うと思ったよ」
パンツ事件の後から、どうやら私はアイスクリーム係になったらしく、やたらとアイスクリーム屋に着いてくるのを要求されるようになったのだ。ミクもカイトもアレな髪色とアレな服装だが、近所の方は慣れたらしく最近は無反応なので一人で行ってもいいだろうに、カイトは断固として一人では行かなかった。
カイト曰く
「一人で食べるより二人で食べた方が美味しいじゃないですか」
そりゃあ味見と称して私のアイスを半分取っていくからだ。まぁ、私は一個丸々食べるとお腹壊しちゃうから取って貰った方がいいんだけども。
「着いていくのは私じゃなくていいんじゃないの?」
アイスクリームの日について何やら語っていたカイトに向かって、ボソリと言うとカイトは嘆息をつく。
「ママさんは忙しいみたいで、メイコのマスターは男二人でアイスを食べるのが嫌、レイカちゃんはまだ三歳ですし、メイコは甘味自体駄目で、ミクは……、ネギにディップするんです」
凄いよ、ミク。どんな味か、私想像できないよ。
「あれ?自分のマスターは?」
私はミクのマスターであって、カイトのマスターではない。カイトのマスターは私のパパだ。
「アイスを食べる暇があるなら調整させろと言われてから誘う勇気がありません」
がくりと項垂れた姿に哀愁が漂っている。「マスターにはアイスクリームの凄さがわからないんだ」とモゴモゴ言うカイト。
「つまり消去法で私しかいないのね」
それはそれで何だか悔しい気がする。というか面倒を押し付けられてる気がする。
「そ、そうじゃないです!確かに他の人は皆断ってましたけど、でも、俺はやっぱりマスターが一番いいんですって!」
「えぇ?私の何がいいのよぅ。私のアイス、半分取れるから?」
「それもありますけど!」
あるのかよ。
「マスター」
「はい?」
カイトは大きく深呼吸をすると、なんだか優しい……否、訂正しよう、いやらしい笑みを浮かべて私に一歩近づいた。
「俺、マスターが好きなんです」
「はぁ、それはそれは」
そんな事知ってる。私だってカイトは好きだ。私の家族なんだから。
「………………あれ?」
「ん?なに?」
「メイコマスターから聞いたんだけどなぁ。これを言ったら大抵の女性は言う事を聞くって」
は?
「何か間違えたかな」
「………………カイト」
「え!?あっ!?」
「フルボッコにしてやんよ」
時間経過中
「ごめんなさいマスターもう絶対しません」
「うん、今度したらケツにネギをぶっさすから」
「っっっっ!そっ、それだけは止めてください!!」
青くなったカイトはガタガタと体を振るわせた。私は握っていた得物、ネギをテーブルに置いて、正座しているカイトに近寄る。
「な、なんですか?」
強張る笑顔をするカイトの手を握って、ぐいっと上に引っ張る。「うわ」と声をあげてフラリと立ち上がるカイト。体勢を整えたところで、私はカイトの顔を覗き込んだ。
「マスター?」
「なんだかよく分からないけど」
私は言う。
「私でいいって言うなら一緒に何処へだって行くよ、約束してあげる」
「う」
何故か唸るアイス星の王子。
どうした、下痢か。
「なぁに?」
「マスター、ずるい」
「は?」
「そんな風に口説かれたら、俺、お嫁に行けない」
「…………」
よし、何から突っ込もうか。ネギにしようか。
「マスター、マスター!」
「はぁ、なんですか」
「有り難う御座います!美味しいです!」
「あぁ、うん……」
そう言って、アイスクリームの王子様は笑った。
結局、31に連れてきてあげた私は極度のブラコンに違いない。シスコンでブラコンって致命傷だ。
でも、これだけは神に誓おう。
私は口説いてなんかいない。
「マスター、マスターのやつ味見してもいいですか」
「好きにしてよ、王子様」
「え?」
(じゃあマスターはお姫様ですか)
PR
この記事にコメントする
Twitter
プロフィール
アクセス解析